紫外線によるダメージでできてしまったシミ。
シミを消したい!と真っ先に浮かぶのが「美白化粧品」。
みなさんは何を基準に美白化粧品を選んでいますか?
たくさんある美白化粧品の中からたった1つを選ぶのはとても難しいのですが、1つだけ絶対に見落としてはいけないことがあります!

それは、「美白成分がきちんと配合されているかどうか?」ということ。

下に挙げる「美白成分の一覧」で、是非、美白成分をチェックしてみて下さい。

私たちは、CMや雑誌で見たりするキャッチフレーズについつい敏感に反応しがち・・・。
また、「ホワイト○○」という名前がついていたら、勝手に美白に効果がある・・・と思いがち。
たとえ美白成分を含んでいなくても、美白化粧品のようなイメージで売られている商品がある、ということを知っておいて下さい。

「美白っぽい化粧品」では、確実な効果は期待できません。
「美白成分が配合されているもの」かどうか必ずチェックして購入するようにしましょう。

美白成分は、どれも同じ効能ではない!

では、美白成分が配合されていたらどんなシミにも効くのか?といったらそうではありません。
そもそも美白成分というのは、紫外線を浴びると肌の中でメラニン色素がつくられ始めますが、それを抑える働きをします。
今あるシミをどうにかする、消す・・・というよりは、シミを作らせないように予防するのが美白成分の働き。

そして、美白成分は、シミができるまでの過程のどの段階に作用するかで分けられます。

1、エンドリセンを阻害するもの
エンドリセンという情報伝達物質の働きを邪魔します。

2、チロシナーゼを阻害するもの
現在市販されている美白化粧品のほとんどが、これに該当します。
チロシナーゼという酵素の働きを邪魔します。

3、プロスタグランジンを阻害するもの
メラニン色素生成に関わる表皮伝達物質のひとつであるプロスタグランジンを抑制します。

紫外線によってシミができるプロセス

ステップ1 メラニンをつくる指令が出される

紫外線が肌に当たると、細胞のDNAを守るための防御反応として、表皮細胞からエンドリセン・メラノサイト刺激ホルモン(MSH)・幹細胞因子(SCF)などの情報伝達物質が分泌されます。

エンドリセンなどの情報伝達物質がメラノサイトに届くと、メラニンの素となるアミノ酸が作られます。

メラニンの素を作らせないようにブロックする美白成分

icon-posting-midashiエンドリセンなどの情報伝達物質に働きかけて、メラニン生成の指令をブロックすることで、メラニンの素を作らせないように働く美白成分。

トラネキサム酸
抗肌荒れ成分として、医薬部外品の認可を取得。
その後、情報伝達物質のひとつであり、メラニンの生成を活性化する「プロスタグランジン」を抑制する働きがある。

カモミラET
ハーブのカモミール(カミツレ)の葉から抽出される成分。
メラノサイトに作用する情報伝達物質「エンドリセン」の働きを抑制する。

t-シクロアミノ酸誘導体
大豆や卵黄から抽出される成分。
情報伝達物質「プロスタグランジン」の生成を抑制する。
肌荒れを防ぐ効果も認められています。

TXC
トラネキサム酸セチル塩酸塩の略。
エンドリセンやプロスタグランジンなど、複数の情報伝達物質にアプローチして、メラニンの過剰な生成を抑制する。

m-トラネキサム酸
「m」はメラニンの生成を抑える効果を表しており、抗炎症剤として使われていたトラネキサム酸を美白成分として開発したもの。

ステップ2 メラニンがつくられ始める

エンドリセンなどの情報伝達物質が基底層にあるメラノサイトに届くと、メラノサイト内で「チロシン」が生成される。
チロシンは、もともとは黒くないのですが、メラノサイトに存在するチロシナーゼという酵素の働きによって、ドーパ、ドーパキノンと次々に化学変化を起こして、最終的に黒色のメラニンになります。

黒色メラニンに変える「チロシナーゼ」をブロックする成分

icon-posting-midashiチロシナーゼの働きが不完全だと黒色のメラニンができないことに着目し、チロシナーゼの働きを抑制する成分。

ビタミンC誘導体
リン酸型ビタミンCなど、ビタミンCを肌に吸収しやすい形に変えたもの。
抗酸化力が強く、活性酸素の除去や色素沈着防止などに効果のあるビタミンCの効果を高めます。
また、チロシナーゼを抑制する効果に加え、今あるメラニンに対して還元作用を発揮し、黒色を淡色ににする効果にも期待できます。

エラグ酸
イチゴやラズベリーなどに含まれるポリフェノールの一種。
チロシナーゼの活性化に必要な銅イオンを奪い取る作用で、メラニン生成を抑制します。

コウジ酸
味噌や醤油などコウジ菌由来の成分。
エラグ酸同様、チロシナーゼから銅イオンを奪うことでメラニンの生成を抑制する。
効果が高く、クリニックなどで用いられる場合もあるほど。

アルブチン
コケモモなどの植物から抽出された成分で、ハイドロキノンに近い成分でもあります。
歴史が長く、安全性も高い。
チロシンとチロシナーゼの結合を阻害して、メラニン生成を抑制します。

プラセンタエキス
豚や馬など動物の胎盤から抽出された成分。
チロシナーゼの抑制以外にも美白作用があると言われ、比較的安価で、プチプラ美白に多く使われています。

ルシノール
シベリアのモミの木に含まれる成分をヒントにしてつくられた成分。
チロシナーゼに素早く合体してはずれにくいため、チロシンを寄せつけず、メラニン生成を抑制する。

4MSK(4-メトキシサリチル酸カリウム塩)
慢性的なターンオーバーの不調に着目して開発された成分。
角化を正常にするために働くほか、メラニンの抑制効果もあります。

リノール酸S
紅花油由来の成分。
チロシナーゼを分解することで、メラニンの生成を抑制します。
さらに、ターンオーバーをサポートして、メラニンの排出を促します。

マグノリグナン
モクレン科ホオノキに含まれるポリフェノールをモデルにしてつくられた成分。
チロシナーゼが成熟するのを阻害して、メラニン生成に関する量を減らします。

ステップ3 シミになる

チロシンがチロシナーゼという酵素によって黒いメラニン色素に変わると、表皮細胞へと徐々に受け渡されいき、ターンオーバーとともに角層へ上がってきます。
通常メラニンは、ターンオーバー時に古い角質と一緒にはがれて排出されますが、ターンオーバーが乱れるとメラニンが蓄積してシミができます

また、メラニンの生成は、寝ている間にリセットされますが、何らかの原因でリセットされずにメラノサイトの過剰な活動が収まらず、メラニン色素がつくられ続けたり、1か所だけに集中して溜まるとシミになって残ってしまいます。

紫外線の他、女性ホルモンや炎症、摩擦、ストレスなども関係しています。

メラニンが特定の1か所だけに蓄積せず、肌全体に散らばって沈着すると「くすみ」が発生。
ターンオーバーの乱れで古い角質が残っていたり、血流の低下などもくすみの原因にはなりますが、8割は紫外線によるメラニンが原因です。
美白化粧品を使うと肌がトーンアップするのはそのためです。

ターンオーバーを促してシミを排出する美白成分

エナジーシグナルAMP
シミ・ソバカスなどの根本原因に、皮膚細胞のエネルギー代謝の低下が関係することに着目して開発された成分。

美白成分一覧

厚生労働省が認可した美白成分のうちのいずれかを含んでいれば、美白化粧品として医薬部外品の認可を受けることができます
つまり、「美白の効果・効能」がうたえるということになります。
化粧品は効果・効能をうたうことができませんが、医薬部外品であれば可能です。
ただし、明記してOKな効能書きは「紫外線によるシミ・ソバカスを防ぐ」という表現に限られます。

美白化粧品はどんなものを選べばいいか分からない・・・という人は、下に挙げる厚生労働省が認可した「医薬部外品」を基準に選ぶと良いでしょう。

医薬部外品とは、医薬品と化粧品の中間に位置するもの。
ある種の効能をもつ成分を配合するなどの基準を満たしたものが医薬部外品として認可されます。

厚生労働省が認可した美白成分

ビタミンC誘導体、トラネキサム酸、アルブチン、エラグ酸、リノール酸、ルシノール、カモミラET、プラセンタエキス、t-シクロアミノ酸誘導体、コウジ酸、m-トラネキサム酸、4-メトキシサリチル酸カリウム塩、マグノリグナン、ロドデノール、エナジーシグナルAMP、D-メラノ、TXC

その他、よく使われる美白成分

ハイドロキノン
美容皮膚科でも処方される美白成分で、欧米では「美白=ハイドロキノン」といわれるほどポピュラーな成分。
チロシナーゼの抑制効果がある他、酸化して濃くなったメラニンを還元するので、今あるシミを薄くすることもできます。
刺激が強いため、日本では化粧品への配合量は上限が決められていますが、海外輸入品にはこの制限がないので注意が必要。

油溶性甘草エキス(グラブリジン)
甘草(カンゾウ)という漢方薬から抽出した成分で、チロシナーゼの働きを抑制します。
消炎作用があり、比較的かぶれにくく、肌の弱い人も使いやすい。